2022年5月5日木曜日

★第22回房仙会書展★ 私も、日本も待っていました!

2017年、17才の私は弁論大会が終了後、帰国する際飛行機の窓から「日本!ありがとうございました。またいつか必ず来ますので、待っていてください」と言いました。

待っていました。ずっと待っていました。私も日本も~

嬉しいことも悲しいこともいっぱいあって、コロナもあって、最後の最後に今年の4月日本に来られました。その時も、先輩に関空まで迎えに来てくださったことに大感謝申し上げます。短い時間でしたがにこやかにしゃべりながら、とても楽しい時間を過ごしました。私と一緒に来日した友達も案内しながら、新幹線の切符の買い方まで教えていただいたことにも心より感謝しています。

倉敷は桜も満開で、爽やかな季節でした。近所に桜並木があってとても美しかったです。4月11日から大学の授業が始まり、だんだん新しい生活に慣れてきております。
さて、先日(5月1日)第22回房仙会書展が無事終了いたしました。4月29日から3日間5月1日まで東京銀座鳩居堂画廊で今回の書展を行われました。私の初の出品で、今回は「謙遜」という言葉を書かせていただきました。他にも約50人の先輩の作品と房仙先生と光孝先生の作品が発表されていました。
ありがたいことに、時々雨が降っていたにも関わらず、多くのお客様がお越しくださいました。



29日に書展が開催されるので28日の午後岡山から出発して、18時半ごろに東京につきました。その際も里美さんと圭子さんに迎えに来てくださいました。それから皆様と一緒に夜ご飯をいただきました。

翌日、朝食後、先生と実際にお会いするのをものすごく緊張していました。何を言えばよいか、同挨拶すればよいかずっと考えていました。しかし、先生にお会いした時何も言えずに無口になってしまいました。「嬉しいです!」と先生も私も同時に言い抱きしめました。ずっと先生お二人を見ていました。夢のようでした。


私は日本語と書道を学び始めて10年間になるところです。おしんを見て書道に関心を持ち、書き始めたわたしの夢であった自分の作品を書展で発表するということが、叶いましてとても嬉しいことと思います。今年3月上旬の頃に先生にラヴィンドゥも書展に出品しましょうと言われ、1ヶ月間ぐらい作品の練習をさせていただきました。実は元々は「謙遜」の言葉を隷書という書体で書くつもりでした。

しかし、先生に行書体に変更され、こちらの作品を書きました。スリランカから郵送するのは大変ですので、およそ150枚ぐらい練習して、来日してから書いた作品を出品しました。

謙遜は「へりくだること、控え目なつつましい態度でふるまうこと」という意味で、私はどんな気持ちを込めて書いたかというと、今年の4月に房仙会に入会して一年になりました。この1年間の中で、房仙先生と光孝先生の教え、そして房仙会の考え方などがとても興味深くて、心に響くことだなと感銘を受けました。その中でも、皆様の先生への思いやりそして先生は皆様の事をものすごく理解されていることが大変印象的です。

房仙会は素晴らしいところになっているのはその「相互理解」と「思いやりの心」があるからと私は思っております。そう言う事で、人間として生きていると「理解力も思いやりも」とても大事だということを込めて作品を書かせていただきました。

今回、先生お二人、厚先生と大和さんの作品を見て感じられたもう一つのことがありました。それは自分の作品に書いてある言葉をただ豊かな思いを込めてきれいに書くより、まず自分が作品に書くことを明確に理解し、自分自身が原点に立ち返る。それから作品を書くとその作品の意味も味ももっともっと高まると思います。そうすれば逆に書道を通して自分と向き合えることもできるでしょう。作品で何を書くかを簡単に決めることではなく、本当に自分との戦いだと私はおもっています。

書展終了後、三島の先生のご自宅へお邪魔させていただきました。先生お二人とみちこさんと一緒に柿田川公園へ連れて行っていただき、湧水も見ました。柿田川湧水は富士山など上流に降った雪が地下水となって国道下から忽然と勇き出る水です。とても清らかな青い水で、飲んでみたらさっぱりしました。


帰り道、道穂さんにもお会いできました。
とても素敵なお店でした。

また先生のご自宅に戻ったら、先生に「ラヴィンドゥ、命を書きましょう!」と言われ、あっちこっち元気に走りながら、紙や墨液を用意されました。まず一人で書いて、先生に添削していただいて、2回目は先生と一緒に書きました。


3回目と4回目も書いたら、5回目はこんな作品が書けました。大きな筆で書く時は穂先の全てに墨液をつけると今まで思っていましたが、実はまず穂先を硬水で濡らして、命毛の分だけに墨をつけます。力を入れすぎると紙を破れてしまったり、力が足りないと白いところが出過ぎたり、座って書くと全く違うんだなと感じられました。あんなに大きな筆で書くのも夢でした。

三島で改めて感じられたことは、房仙会は夢を叶えるところです。自分に向き合える、生き方を学べるところです。

残念なことに、富士山は恥ずかしがってなかなかお顔を見せてくれませんでした。先生にわざわざ山側の席のチケットを買っていただいたのに、富士山は「また今度来てください!」と私に言っていたのかもしれません!
倉敷に戻って以前よりも寂しさを感じています。また、皆様にお会いできる日を心待ちにしています。

作者:ラヴィンドゥ
編集者:タルー




夏は人生初

三島のことです。 僕は24日三島に行きました。今月は級が上がっていないので、もし来月もそのままだったら、昇段試験を受験できなくなります。先生のご指導をしっかりもう一度お聞きし、清書を出したかったです。 顔真卿が嫌い、好きじゃないと考えたのが間違いでした。今更気づいたのです。何でも...